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エベレスト(8848m)は誰もが聞いたことがある世界で一番高い山。
エベレストベースキャンプ(5364m)はエベレスト登山のためのキャンプ地です。
今回は、体験談をもとにエベレストベースキャンプの詳細を説明していきます。
”エベレストベースキャンプに登る”と聞いてまず、どんな疑問や思いを抱きますか?
- エベレストベースキャンプってどんなところなの?全然想像できない!寒そう!
- どうしてエベレストベースキャンプを登ることにしたの?
- 体験談に興味がある! 写真を見てみたい!
- 何日間かけて登るの?持ち物は?山でシャワーは浴びれるの?
- 高山病に罹らなかった?
などなど、たくさん疑問が出てくるのかもしれません。
この記事では、実体験を元に、エベレストベースキャンプでの生活や写真を載せながら、「こんな世界もあるんだ!」と知ってもらえたら嬉しいです。
- エベレストベースキャンプについて気候やシーズンの紹介
- エベレストベースキャンプでの生活(宿、食べ物、シャワー)
- 美しいヒマラヤの写真の数々
一言でこの旅を締めるのなら「見たことのない世界を体感させてもらった」です。大自然を肌で感じることができました。
同時に、身体的にも、精神的にも大変だったと言うのが正直な感想でもあります。
登り9日間、下りが3日間の行程で毎日およそ6〜8時間、多い時には10時間歩きました。
それでは、エベレストベースキャンプがどんな場所で、どんな生活を送るのか、などなど説明していきます。
エベレストベースキャンプとは
世界最高峰のエベレスト(8848m)は、ヒマラヤ山脈にありチベットとネパールの国境に位置しています。
聞いたことがある人も多いチョモランマという名称は、チベット語で『大地の母神』の意味だとの諸説があります。
そのエベレストベースキャンプは全てのクライマーがエベレスト山頂を目指すために通る通過点となっています。
エベレストベースキャンプは標高5364mに位置しています。
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エベレストベースキャンプの空港とコース概要
エベレストベースキャンプまで、まずカスマンドゥから旅の出発地点であるLuklaへ向かう必要があります。
今回のツアーではネパールの首都カスマンドゥからバスで移動すること6時間。
Khurkotという街に宿泊。翌朝早朝、バスで1時間走らせRemachhap空港に到着。
Remachhap空港はとてもローカルな空港。ここからLukla空港まで小型機で向かいます。
空港
Luklaへは、テンジンヒラリー空港が唯一の空港です。
テンジン・ヒラリー空港の標高は約2860mとかなり高く、なおかつ山に囲まれているため、天候が急変しやすい場所でもあることから“世界一危険な空港”と言われています。
テンジン・ヒラリー空港の滑走路は、長さわずか527mしかなく、また、滑走路の端は崖で本当にドキドキした離着陸でした。
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コース
エベレストのトレッキングコースはいくつかあり、有名なコースでは、エベレストトレッキング、アンナプルナトレッキング、ランタントレッキングなどがあります。
今回は、最も有名なエベレストトレッキングに今回はツアー申し込みをして参加してきました。
このエベレストトレッキングはLukla呼ばれる標高2860mの地点から出発し、下山まで全12日行程、往路9日、復路3日でした。
エベレストトレッキングコースの主なチェックポイントを紹介
旅の出発地点 ーLuklaー 標高2860m
ここにはたくさんの小さな個人の営むお店があります。
必要なものはここで買い揃えることができます。
ATMもあり、両替可能です。
到着後すぐから寒さを感じました。
登山開始1日目 ーPhakdingー 標高2660m
Luklaから少し標高が下がります。登山道はとても整備されていて山の中をハイキングしていく感覚です。
Tea Houseと呼ばれる休憩所があり、ミントティーや、マサラティーなど200ルピー(200円ほど)で楽しめます。
登山開始2日目 ーNamcheー 標高3440m
ここは各村に住むチベットの人たちが、食べ物や生活用品などのを買いに来る大きな街。観光シーズンはどこの宿やお店もも観光客で賑わっています。
世界一標高の高い”アイリッシュパブ”があり、店内ではビールなどアルコールが楽しめます。
Namcheは身体慣らしのため2日間滞在。
登山開始4日目 ーTengbocheー 標高3860m
ようやく道中にエベレストが見えてきました。
綺麗に見えています。この真ん中の山の左側にある少し飛び出たところがエベレスト山頂だそうです。
山道ではたくさんのヤックといった牛とヤギをかけ合わせた動物に出逢います。
登山開始5日目 ーDingbocheー 標高4410m
ここにはお寺があり、お経を唱えているところを見学できました。また世界一標高の高いベーカリーもありました。
写真はDingbocheへ向かう道中。
地元の人たちが小さな店を営んでいます。
ここでも体慣らしのため2日間滞在。
登山開始7日目 ーLobucheー 標高4950m
この辺りから、酸素の薄さを感じてきました。酸素濃度チェックを毎日していましたが、ここにきて体内の酸素濃度を示すSpO2は85%ほど。(地上ではSpO2 95%以上が正常)
朝晩の寒さも増しますが、日中は写真のように晴天で気持ちの良い気候です。
登山開始8日目 ーLobucheー
標高4000m〜5000mに来ると、岩場が多くなります。
日本の山は、3000mを超えると岩場が多くなる印象ですが、ネパールのヒマラヤ山脈一帯は3000mはまだ森の中、4000mを超えてようやく岩場に入りました。
登山開始9日目 ーEverest Base Campー 標高5364m
ついに到達!エベレストベースキャンプ!
毎日歩いてとても大変でしたが達成感は大きい!
ハイシーズンということもあり観光客で賑わっていました。
水は全て凍っていました。一番近くの宿はGorakshep(5180m)です。ストーブなしでは過ごせませないくらい寒さが厳しいです。
ベストシーズンと気候
エベレストベースキャンプのベストシーズンはネパールの春にあたる3、4月、または、秋にあたる9、10、11月です。
この時期の気候は、降水量が少なく、また標高の高くない場所では少し暖かく、標高の高い場所でもそれほど寒さは厳しくなく天候に恵まれやすいからです。
それ以外の時期では、寒すぎたり、上空に雲が多くかかり降水量が高かったりするため上記のベストシーズンが好まれます。
今回、この旅では10月にベースキャンプへ行ってきました。
ちなみに、12日の行程の中でシャワー雨が2日間(各1.2時間程度)降りましたが、それ以外は晴れでした。
ピークシーズンともあって、世界各国から来る多くの登山家で賑わっていました。
雨や雲が出てくると気温がグッと下がるので、レインジャケットやウエアは必須でした。
ツアー情報
海外ツアーに申し込みをして参加してきました。
ツアーグループは全員で15名。グループはアメリカ人、カナダ人、オーストラリア人、イギリス人、スェーデン人、ドイツ人がメインでした。
このツアーでアジア人は一人も見かけませんでした。
現地のホテルに集合し、初日に顔合わせとツアーガイドからの挨拶、そして翌日Luklaへ向けて出発という流れでした。
エベレストベースキャンプでの生活
エベレストでの食事や宿の様子、シャワーが入れるのかなど気になるところをまとめてみました。
食事
食事は主に、ヌードル、チャーハン、ピザ、ポテトなどがメイン。
ネパールでは国民の約8割の人がヒンドゥー教です。
ヒンドゥー教では牛は神聖なものとして信仰の対象となっているため、牛肉は一切食べません。
主に鶏肉などが食べられます。
また、実はネパールでは多くの人がベジタリアンで、メニューの多くには野菜を使った料理がたくさんあります。
ツアーガイドの人の話によると、標高が上がれば上がるほど、“新鮮さ”という点から肉はあまり食べないほうがいいとのことでした。
飛行機や車は使えませんので、肉は人の手によって運ぶことになります。
何日もかけ、天候によっては暑い日に運ぶことになるので、なるべく標高が上がる場所では肉よりも野菜を食べるように勧められました。
肉の鮮度が落ちてしまい腹痛などの症状でてしまう人もいるそうです。
水に関してですが、水は1本100ルピーから500ルピー。標高が上がるほど値段が上がります。
カスマンドゥ市内で水の浄化剤Aquatabsを購入して、それを現地の水に入れて飲んでいる人もたくさんいますが、基本的に水は買ったほうがいいと思います。
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部屋
エベレストベースキャンプでは地点ごとにロッジ、ハットと言われる小屋があり、1部屋に2人宿泊できるようになっています。
寝具は枕、マットレス、掛け布団、毛布が用意されています。
部屋には暖房はなく、食堂のみに薪ストーブがあるので朝晩はかなり冷え込みます。
ツアーでは寝袋を一人ひとつレンタルして持ってきていたので、寝袋の上に掛け布団と毛布をかけて寝るようにしていました。
標高の低いところのハットの部屋では電源プラグがありますが、標高が高くなると、携帯の充電にもお金を払わないといけなかったり、部屋にプラグがついていなかったりしました。
シャワー
シャワーは基本的には入れる場所が決まっています。
全部のロッジにシャワールールがあるわけではないので2、3日シャワーに浴びられないことはしばしばありました。
シャワーは別料金でおよそ500〜1000ルピー(約500円〜1000円)
暖かいシャワーが利用できる時間も10分と限られていました。
登山中は秋ということもあり、気候が涼しく、あまり汗をかくことがありませんでした。
そのため、2、3日シャワーに入れなくても意外と生活できました。
高山病とその他罹りやすい症状
高山病
高山病とは、高所に行くほど気圧が下がるため空気が薄くなり、それに応じて空気に含まれている酸素の量も減ってしまうため、体がそのような環境の変化に順応することができずにいくつかの特徴的な症状が出現することを言います。
高山病の症状として、食欲低下、悪心、嘔吐、全身倦怠感や立ちくらみなどが挙げられます。
高山病は主に2500mを超えたあたりから症状が出ると言われています。
高山病を治す一番の方法は高度を下げることです。
もしくは、ダイアモックスという高地で生じる脳内の低酸素状態が改善する薬があります。
(*ただ、ダイモックスは高山病初期の症状時のみに使用します。)
高山病にならないために:
- 話ができる程度の歩行スピードで歩く。
早すぎる歩行スピードは酸素消費量が増大し、高山病にかかりやすくなります。
酸素の薄い高所では、少し早く歩いただけでもすぐに息が上がってしまいます。
自分のペースで、こまめな休憩を取りながら、話ができるほどのスピードで歩きましょう。
- ダイアモックスを使用する。
ダイアモックスはカスマンドゥで処方箋なく市内の薬局で購入できます。
約100ルピー(100円)くらいですので必ず購入してください。
ツアーガイドさんの話では、ダイアモックスは、症状が出始めてから使用してもいいし、登山初日から使
用してもいいとのことだったので、初日から毎日2錠朝晩に飲んでいました。
- 水分をこまめに取る
- 息が上がってしまうほど早く歩く
- 水分を取らずに登山をしている
パルスオキシメーターで血中酸素飽和度(SpO2)を毎日チェックしていましたが、そのSpO2の正常値(平地)で95%以上とされています。
標高の高いエベレストベースキャンプでは酸素濃度が低いのでその平常値を下回ることは当たり前です。
登山開始からNamche(標高3440m)地点で、93%でした。多くのツアー参加者は90%を下回っていました。
また、ベースキャンプ付近のロッジである(Gorakshep 5180m)では、82%でした。
しかし、数人は78、79%で80%を下回っていました。
その他
高山病の他にも、気温が低下するため風邪症状が出やすくなります。
主に、シバリング、喉の痛み、頭痛、発熱などです。
風邪薬や喉の炎症を抑える薬を持っていくことをお勧めします。
また、食事が合わないなどで、腹痛や下痢といった症状が出ている人もいたので、腹痛の薬も用意できるといいと思います。
持ち物
・35L前後のザック:ツアーによってポーターの人が手伝ってくれる場合とそうでない場合があるので確認必要
・サングラス:紫外線がとても強いので必須
・着替え:インナーレイヤーは速乾性の良いものを選んでください
・水筒
・防寒着:個人的にはゴアテックスがおすすめ。撥水力がよく寒さ対策もこれ1枚でだいぶ違います。
・レインジャケット
・タオル:速乾性の良い軽いものをお勧めします
・ネックウォーマー(または口をおおえる布素材):エベレストでは砂埃がある場所が多く、多くの登山者がネックウォーマー等で口の周りをカバーしています
・寝袋:ツアーでレンタルできました
・腕時計
・薬:ダイアモックスや風邪薬、経口補水液、下痢止め、腹痛の薬など
・カメラ
・携帯
・モバイルバッテリー
・変換プラグ
・ヘッドライト:夜間ヘッドライトは必須です
・トイレットペーパー:およそ2〜3ロール分
・サンダル
・非常食
・現金 :通貨はネパールルピーに現地の空港や市内で変えることができます。
・クレジットカード
Q & A
どうしてエベレストベースキャンプに登ろうと決めたの?
元々、日本で2000mや3000m級の山登りをよくしていたこともあり、その頃から、世界の山に登ってみたい!という想いがありました。
5000メートル以上の山の世界がどんなものなのかとても興味があり、今回思い切ってツアーに参加することにしました。
エベレストベースキャンプ登頂に向けたトレーニングは何をしたの?
エベレストベースキャンプに登ると決めたのが、出発のおよそ1年前。
出発の10ヶ月前にフライトやツアーを予約していました。
エベレストベースキャンプへ行くと決めてからは、日々体力づくりに励みました。
もともと山登りは好きなので、週末にはハイキングに出かけたり近場の山に登ったりしていました。
平日は仕事が終わってから週2でジムに通う他、週1でジョギングをしていました。
また、エベレストベースキャンプ2ヶ月前には14kmマラソンに参加して確実に体力をつけていきました。
終わりに
エベレストと聞くと、雪山をハーネスの装着をして命懸けで登るというイメージを持つ人が多いかもしれませんが、実際に登ってみて感じたことは、登山道はかなり整備され歩きやすくかったです。
もちろんハーネスやアイゼンなどの使用はしなかったです。
山頂では、少し離れた足場から氷が張った場所がみられましたが、登山者が歩く場所は雪解けをしていて積雪はほとんど見られませんでした。
エベレストベースキャンプ道中や山頂の景色は、息をのむほど美しい景色です。
ヤックやヤーといったネパールの動物にも会うことができます。
写真でこの美しい自然の景色が全て伝えきれたかはわかりませんが、少しでも違った世界の紹介ができていたら嬉しいです。
最後まで読んでくれてありがとう。